八世紀のころ、病気や災いなどを取り除くためにこの日に菖蒲を飾ったのが日本の端午の節句の始まりだと言われています。
その後、江戸時代になって、菖蒲が武を貴ぶことを意味する「尚武」と同じ音であることから、端午の節句は男の子のお祭りになりました。そして、家の中によろい、かぶと、弓矢、刀などを飾り、外にこいのぼりを立てるようになりました。この習慣が現在まで続いているのです。
木々の若葉の美しい五月、青い空にはこいのぼりのこいが風を受け気持ちよさそうに泳いでいます。こいは滝を上って竜になるという言い伝えが中国にあり、また大変元気のよい魚であることから、子供の成長を願ってこいのぼりを立てるようになったのです。
またこの日、地方によって、かしわもち、ちまきなどを食べる習慣や、軒先に菖蒲をさす習慣もあります。